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葬儀における「友引」とは?友引の真の意味や葬儀の日程を決めるときのポイントを徹底解説2024.01.23
故人が亡くなって悲しみや動揺が整理できないうちに決めなければならない葬儀の日程。だからこそ、さまざまな不安がありますよね。
実は、葬儀の日取りは、友引や火葬場の稼働とも大きく関係しています。「友引には葬儀を行わない」という話を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
しかし、どうして友引に葬儀が不向きなのか、その意味について詳しく知らない方も多いです。
また、前もって日取りを確保できるお祝い事と違い、人の死は予測できずに日程調整が難しいものです。友引は縁起がよくないと聞いても、急に起こる死の場合、友引に葬儀をしなければならないケースもあるかもしれません。
そこで、今回は友引の意味や葬儀との関連性、葬儀日程を決めるときのポイントについてお話していきます。
1.葬儀の友引問題とは?日程を決めるとき友引にしてもよい?
葬儀は友引に避けるべきと言われることがありますが、その真相と理由、考え方を見ていきましょう。
“友引”は六曜のひとつ
六曜とは、中国から伝わった暦上、1日の「吉凶」を表したものです。友引は、仏滅や大安などと同じく「六曜」のひとつです。六曜はカレンダーにも記され、「先勝⇒友引⇒先負⇒仏滅⇒大安⇒赤口」のように毎日規則的に繰り返されています。
日本では古くから、さまざまな行事において六曜を気にする思想が根付いていました。結婚式で「大安」が人気なのは、周知の事実です。
六曜のそれぞれの意味は?
“六曜”という言葉をよく知らなくても、「大安」や「仏滅」はご存知のケースが多いでしょう。大安は、六曜のなかでも縁起が良い日として知られ、慶事を行うときによく選ばれています。
一方、仏滅は縁起がよくない日というイメージでお祝いごとでは避けられる傾向です。そこで、六曜の意味を簡潔に見てみましょう。
【先勝】
「先に勝つ」と書かれる先勝は、午前中なら吉、午後になると凶の日です。勝負ごとにも適した日で、やるなら一日のうち早めが良いと考えられています。【友引】
吉凶で言うと実は大安の次に縁起が良いのが友引です。慶事にも向いています。ただ、「友を引く」と言う字から、昔から葬儀の日としては敬遠されていました。
【先負】
「先に負ける」と書く先負は、午前中は凶と考えられています。しかし午後になると吉なので、何かをやるなら午後がよいでしょう。【仏滅】
仏滅は、誰もが知る「凶」の日です。午前も午後も凶なので、慶事をやる日としては抵抗を持つ方も多いでしょう。【大安】
大安は六曜のなかでも最も縁起が良く、何ごとにも向いている日です。特に、お祝い事をやる日取りに大安を選ぶ人も多いでしょう。【赤口】
赤口の“赤”という字は火や血をイメージさせるため、仏滅の次に縁起が良くない日と言われています。特に、慶事の日としては避けられる傾向です。2.葬儀で友引を気にする人がいるのはなぜ?
友引は、六曜のなかでは大安の次に“吉”の日です。ただ、お祝いごとと葬儀では、友引の吉凶の方向性が変わってきます。
結婚式では「友達に幸せをお裾分けできる」という考え方で“吉”ですが、葬儀になると「友を冥土に引っ張る・凶事に引く」と悪い印象になるのが“友引”です。
そのため、友引に葬儀をすると参列した友人にとっては「引き込まれるのでは…」という思想になってしまうのかもしれませんね。
六曜は占いであり、宗教との結びつきはない
結婚式、入籍などを含め、お祝いごとをするとき、カレンダーを見て「大安か、仏滅か」と六曜を気にする方はこれまでに多かったでしょう。
それは現代でも続いていて、慶事を良い日取りに行いたいと考えるのは昔ながらの風習として頭に根付いている人も多いのかもしれません。
でも、そもそも六曜は中国発祥の占いで仏教などの宗教とは直接的につながってはいないのです。
ただ、お祝いの儀式にもなると“縁起”が気になるのは当然で「大安を選ぶ・仏滅を避ける」というケースもいまだに多いです。
お通夜は友引にやっても問題がない
「六曜」には宗教の要素はないものの、昔ながらの風習で友引に葬儀をしない地域も多々あります。
「友を引き込んでしまう」という考え方もあるため、参列してくださる故人の友人・知人のためにも葬式は避けたいという気持ちになるのかもしれませんね。
ただ、通夜・告別式・火葬という段取りがあるなか、お通夜だけは友引でも問題ないと考えられています。
なぜなら、告別式や火葬は故人とのお別れ的な儀式であるのに対し、お通夜は「故人を皆で偲ぶ」という場だからです。
つまり、お通夜は「さよならをする場」ではなく、故人が友人を道連れに去っていくわけではないという考えがあります。
葬儀といってもいくつかの流れで進むので、不安があれば葬儀社の方にも相談してみるといいでしょう。
友引に葬儀を行うケースもある
「昔からの風習」や「参列する人の心理」などから避けられる傾向にあるものの、一方で日程の都合で友引に葬儀をするケースもあります。
次に、友引に葬儀をする場合の注意点や対処法についてお伝えします。
3.友引の日に葬儀をするならやっておきたい準備とは。
「友引」が気になりつつも、どうしても友引に日程が含まれるケースもあります。そこで、友引に葬儀をするときの準備についてポイントをおさえておきましょう。
友引は火葬場の休みと重なっているケースがある
火葬場の定休日に注意しましょう。
日本では古くから葬儀の日程で友引を避ける風習があったため、火葬場の休みが友引の日と重なっているケースも多いです。
日本では亡くなった人の遺体は火葬されますが、24時間経過しなければならない法律があります。そして、葬式と火葬を同日に行うのが一般的です。
そのため、ご遺族様が「葬儀を友引の日にしたい」と決めても、肝心の火葬場が休みというケースも…。葬儀の日取りを決め方としては、火葬場の休みも考慮しながら進めていくことが大事です。
「火葬場の予約はどうやってやるの?」という不安もあるかもしれませんが、基本的に葬儀社が段取りしますのでご安心ください。
僧侶にも相談しながら進める
遺族的は友引の葬儀を問題なく思っていても、葬儀で読経をする僧侶が抵抗に感じるケースもあります。ひとくちに宗教とは言っても、仏教や神道があるうえ、さらには宗派までさまざま。
依頼したい僧侶が宗教的に「友引を避けたい」という考えのこともあるでしょう。菩提寺があるときは、まずは僧侶に相談して進めていくことが大事です。
4.友引葬儀に関するよくある質問
友引の葬儀について、よくある質問をピックアップしてみました。葬儀を行うときにご参考ください。
【質問1】自分は友引を気にしませんが、親族が「友引は不吉」と強く言ってきます。どうしたらいいでしょうか?
葬儀の日程ややり方などを最終的に決断するのは、ご遺族様たちです。最近は宗教に対する考えも多様化し「故人をしっかり見送れるなら日取りの吉凶は気にしない」という考えの遺族も多いかと思います。
ただ、古くから「友引の葬儀は縁起がよくない」という時代を過ごしてきた年代の方にとっては、「縁起のよくない友引に葬儀を行うなんて…!」と抵抗を感じる方もいるようです。
喪主が日程を決めた後に葬儀の日が友引と分かると「参列しない」という方が親族にいらっしゃるケースもあります。
家族葬で、家族以外はお葬式に参列しないというケースならいいかもしれませんが、親族などに参列してもらう時は後からトラブルにならないように意見を聞くのもマナーのひとつかもしれません。
故人が生前お世話になった方たちには、後悔のないようにお別れの儀式に参列してほしいですよね。
特に、故人の兄弟など血縁関係の人が「友引だから葬儀に出席しない」となればとても残念なことではないでしょうか。日程のことで、いらぬトラブルを起こすのは避けたいものです。
葬儀の日を友引にするのは、喪主側だけで決めず、参列してもらいたい身近な親族の方とも話し理解してもらうことをおすすめします。
【質問2】友引の日に火葬場(斎場)が休みと聞いたのですが本当ですか?
火葬場は全国各地に多数存在していますが、休場日は異なります。地域によっては「友引が休み」というケースも多いです。
また、全国的に元旦や年末年始付近を休みとしているのは共通のようですが、「元旦だけ」「元旦から3日間」など詳細は変わります。
そのほかの休場日については地域の火葬場の施設概要を確認してみましょう。
葬儀に関する友引問題を気にしないときは、ご遺族様の都合に合わせた日程を組みやすくなります。ただ、あえて「友引に葬儀をする」というときは、火葬場の休みと重なっているケースもふまえておきましょう。
また、友引が休みの火葬場の場合、その翌日は混み合っているケースが多いです。友引を避けて次の日に火葬・葬儀をやりたいと思っても、混雑によってなかなか希望通りに事が進まないこともあります。
【質問3】日程的に友引の日しか葬儀が行えません。縁起が悪くないか心配ですが大丈夫でしょうか?
もともと、友引は中国から伝わった六曜の考えで迷信です。カレンダーを見てお分かりのように1日ごとに順番に変わっていくだけなので、友引に葬儀をやっても縁起に影響はしないという考えも増えてきました。
しかし、やはり日本では何かをやるときに「縁起の良い・悪い」をふまえる風習が多かったため、「占いで縁起が悪いと不安」という方もいらっしゃいます。故人を見送る大切な葬儀の日に「縁起が悪そう」と不安に感じるのは避けたいですよね。
参列者に縁起を気にする方が1人でもいて、その方の思いがとても強い場合は、友引の日を避けた方がいいかもしれません。
一方、迷信的なものをあまり気にしない方は、友引の日程にしてもいいでしょう。いずれにしても、ご遺族様・親族様が故人のことを思いながらゆっくりと見送れるように、友引について話し合っておくことをおすすめします。
5.まとめ
今回お伝えしたように、葬儀は「友引の日」でも行うことは可能です。そもそも友引は中国発祥の占いですから、日本の葬儀への縁起の影響はないと言えるでしょう。
ただ、考えとしては「友引に葬儀をしても問題ない」としても、火葬場の休日と重なることや、友引の翌日は予約が埋まりやすい点については、事前知識として知っておくことをおすすめします。
また、ご遺族様の気持ちとして友引を気にしないケースでも、故人の身近な親族の方が「友引にやるのはよくない」と強く気にすることも事例としてあります。
参列する方同士で日程調整についても話し合い、気持ち良く故人を送り出せる葬儀にしたいものですよね。
参列するご遺族様が故人とのお別れの儀式を大切に進められるように、私どもがお気持ちに寄り添いながらサポートしてまいります。葬儀に関してのさまざまな疑問や不安があるときは、私どもにお気軽にご相談ください。
監修者
徳島葬送.COM 代表取締役
田岡 博憲(たおか ひろのり)【保有資格】
・厚生労働省認定 一級葬祭ディレクター
・日本海洋散骨協会認定 海洋散骨アドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士
・終活協議会認定 終活ガイド
徳島での葬儀に携わり15年以上の経験があり、四国で初めて葬祭関連有名全国誌の月刊終活に特集していただいております。徳島での終活・葬儀・供養の事はすべてお任せください。
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