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香典や数珠、ハンカチも…?葬儀で必要な持ち物リストやNGな物、葬儀参列時のマナーを詳しく解説します2024.08.07
大切な人との最後のお別れとして参列する葬儀。人の死は突然に起こるものですから、大切な人の死を聞いて動揺した状態となると、葬儀の持ち物を準備するときも焦ります。慌てて出かけて、忘れ物や間違いに戸惑うこともあるでしょう。
悲しい知らせを聞いたときでも、最低限必要な物を持っていけるように事前ポイントをおさえておくと安心です。
今回は、葬儀に参列するときの基本的な持ち物、マナーや注意ポイントも併せてお伝えしていきます。
葬儀に参列するための基本的な持ち物一覧
葬儀に参列するとき、「絶対に忘れられない持ち物」「ケースバイケースで必要な持ち物」「あると便利な持ち物」をそれぞれ見ていきましょう。
絶対に忘れられない持ち物
・香典、袱紗(ふくさ)
葬儀参列の際の持ち物のなかで最も重要と言えるのが「香典」です。
遺族側が「香典を遠慮する」というケースなら香典は不要ですが、それ以外では香典を受付にて渡します。
ただ、持参方法には注意しましょう。
袋に入れた香典をそのままカバンや洋服のポケットに入れて持参するのはNGで、香典を入れる“袱紗(ふくさ)”と呼ばれる布に包んで持つのがマナーです。
袱紗は冠婚葬祭によって使う色が異なります。
葬儀においては、黒や紺、グレーなどの色味を使うのが一般的です。
また、葬儀は突然起こるもので、場合によっては「袱紗がない」というケースもあるでしょう。
準備できないときは、黒や紺色といった“寒色”の色味のハンカチを代用しても差し支えありません。
・数珠
仏教の葬儀に出るときの持ち物のひとつに「数珠」があります。
宗派によって数珠は異なりますが、「どの宗派でも使える略式数珠」というものもあります。
自分の宗派に合った数珠を持っていれば、それを持参しましょう。 相手の宗派に合わせる必要はありません。
・ハンカチとティッシュ
葬儀中、故人との思い出が浮かんでくると、自然に涙が溢れるもの。
涙を拭くためにハンカチは欠かせない持ち物と言えるでしょう。
トイレに行って手を拭くこともあります。普段は持たない人も、葬儀に行くときは持ち物のひとつとして準備しましょう。
ハンカチの色は、黒や白のほか、薄いグレーなど地味な色を選ぶことが大事です。
また、ティッシュも葬儀という場に相応しいものを持ちましょう。
道端で配られたようなティッシュ(店舗の宣伝が書かれている)や、キャラクターものは避け、黒、白などのティッシュカバーに入れたものを持つのがマナーです。
ケースバイケースで必要な持ち物
・バッグ
女性の場合、香典やハンカチなどを入れるためのバッグを持参しましょう。
通常は、色は黒で“フォーマルなバッグ”を持ちます。
また、男性は喪服のポケットに香典などの持ち物を入れることが多いです。
ただ、持ち物が多く、「衣類のポケットからはみ出ている」となれば、葬儀という場にふさわしくありません。クラッチバッグなどシンプルでコンパクトなタイプを持つといいでしょう。
基本的には、男女共に、ツヤツヤした光沢のあるものや、革製のもの(殺生を連想させる)はNGです。
・手袋
仏式での葬儀において手袋は必須ではないですが、ネイルをしている女性が“隠すため”に使用するケースもあります。
黒色(布製)の物を選び、バッグと同様に死のイメージを持つ“革の素材”は避けましょう。
また、手袋をしている方も、焼香のときだけは外すのがマナーです。
・財布
葬儀自体には財布は不要ですが、「葬儀場に行くための電車」「葬儀の持ち物を買う」など、お金を使うシーンはあるでしょう。
葬儀に参列する際に持つバッグに入るように、小さめの財布を準備しておくといいかもしれません。
また、大量のお金を持っていく必要はないため、現金・クレジットカードなどは最小限に持参しましょう。
・傘
雨が降っている日、もしくは雨が降りそうな日の葬儀なら、傘も持ち物として準備しましょう。ほかの持ち物と同様に、落ち着いた色がマナーです。
望ましいのは、黒や紺色、グレーなどの色ですが、ない場合は“ビニール傘”でも差し支えありません。くれぐれも、赤やピンクといった派手な傘を持たないようにしましょう。
あると便利な持ち物
ストッキング(予備)
女性の場合、喪服がスカートなら黒いストッキングを着用します。
ただ、薄手のストッキングは、何かに引っかかると伝線することがあります。
自分はもちろん、ほかの方が伝線したときもお渡しすることができます。
そんなに嵩張るものでもないため、予備として持っておくと安心につながるでしょう。
メイク道具
葬儀という場所柄、涙でメイクが取れることも多いです。薄化粧だとしても、化粧直しのために、ファンデーション・口紅程度は持っておくといいかもしれません。
老眼鏡
高齢の方にありがちなのが受付にて自分の名前・住所を書く際に見えづらいというケースです。字を書く際にふだんから見えづらいという方は、自分の老眼鏡を持っていくといいかもしれません。
葬儀に必要な持ち物の事前準備と確認ポイント
葬儀の持ち物は、香典や数珠など“葬儀”という特別な場で使うものが多いです。
普段は使わないものですから、香典袋や数珠、葬儀用のハンカチなどをひとまとめにしておくと便利です。
香典袋については、お通夜や葬儀に行くことが突然決まると「香典袋がない…!」と慌てる方も多いでしょう。
コンビニなどでも気軽に買うことができますが、
・葬儀場に出向く途中にコンビニで買う
・出先で表書きや名前・住所などを記入する
など、“急いで準備する”のはおすすめできません。
「どれを選べばいいか分からない…」「どうやって書けばいいの?」と選び方、書き方に戸惑うと不安ですよね。宗派を問わず使えるタイプなら、事前準備として買っておくと安心です。
葬儀の持ち物で注意しておくべきポイント
葬儀の持ち物で注意したいのは「故人、遺族へ失礼にあたらないように」という点です。持ち物を持っていく際に頭に入れておきたいポイントをご紹介します。
ポイント1:数珠の貸し借りはマナーに反する
どの葬儀でも葬儀は突然のこと。慌てながら準備すると、数珠を忘れることもあるでしょう。
ただ、数珠は“念珠”とも呼ばれ、本来「自分自身を表すもの」と考えられています。そのため、他人に「数珠を貸してほしい」と誰かに言うこと自体がマナーに反することです。
もし、「忘れてしまった」「突然のことで持っていない」などの場合、誰かに借りることはせず、そのまま手を合わせるなどで参列しても構いません。
ポイント2:華美なアクセサリーはNG
葬儀に参列するとき、男女共に結婚指輪だけは着用しても良いとされていますが、基本的にはアクセサリーは葬儀において不要なものです。
ただ、結婚指輪のなかにも、「石(ダイヤなど)がついているもの」「ゴールドで華やかなもの」もあるでしょう。
あまりにも光の輝きが極端な場合、「外す」「見えないように内側にする」などの気遣いをおすすめします。
また、女性が洋装の喪服に合わせてパールを着けるのは構いません。しかし、基本的には“二連・三連”のものは、繰り返すイメージを持つので避けましょう。
アクセサリーのマナーに迷ったときは、何も着用せずに参列した方が無難です。
男性の場合、ネクタイピンはつけないようにしましょう。
ポイント3:派手な色の持ち物は葬儀では避けるべき
葬儀の持ち物は、基本的には黒・白・グレーといった色にするのがマナーです。「小物だからいいだろう」ということはありません。赤やピンクといった派手色は避けましょう。
また、黒や紺といった落ち着いた色だとしても、素材にも注意しましょう。
例えば、ハンカチを持っていく場合、“黒一色”だとしても「キラキラの装飾」「タオル地」などは葬儀においては控えるべきです。
葬儀におけるマナー講座
次は、葬儀に参列する際の“マナー”についてのお話をしていきます。
持ち物はもちろん、身だしなみや行動に関する注意事項についても触れていきますのでおさえておきましょう。
お化粧について
葬儀全般において、「派手なメイク」はNGです。しかし、だからといって「一切メイクをしない」のもマナー違反にあたるのです。
基本的には薄化粧である“片化粧”が葬儀の場にはふさわしいとされています。ふだんアイメイクをしている方も、葬儀の日は「ファンデーション・薄い口紅」程度にとどめましょう。
香水は周囲に迷惑となる可能性が高い
たくさんの人が集まる場であること、故人を偲ぶために参列していることを考えると、葬儀の場では香水は不要なものです。本人にとっては「良い香り」と思えるものでも、周囲の人が同じ思いではありません。
特に、きつい香りの香水は迷惑をかけてしまうばかりか、遺族にも故人にも失礼にあたるので注意しましょう。
スマホの音に注意する
今の時代、連絡手段としてスマホが欠かせません。
葬儀には必要ないものの、外出時の持ち物としてスマホを持っていく方がほとんどでしょう。葬儀に出る際は、スマホの“音”に注意しましょう。
葬儀前に、参列者に向けてスマホの電源に関するアナウンスがされることがあります。
「音が鳴らないように…」とマナーモードにしがちですが、なるべく電源を切っておくといいでしょう。
なぜなら、とても静かな葬儀中は、マナーモードの“振動”さえも響くからです。
また、マナーモードの設定をしたつもりでも、自分の操作のミスによって鳴ってしまうと大変です。遺族に対しても、故人に対しても失礼なこと。 絶対に鳴らないように、電源を切っておく方が無難です。
清潔感のある身だしなみで参列する
故人の突然の死で悲しい気持ちになりますが、清潔感のある身だしなみで参列しましょう。
女性の場合、長い髪はまとめておくのがマナーです。
遺族に会釈をするとき、受付にて記名をするとき、焼香で下を向くとき…など、長い髪がその都度邪魔になってしまいます。
ヘアゴムでまとめておくと、清潔感も感じられて遺族に対しても失礼にあたりません。
また、男性の場合は、寝ぐせや髭そりなどにも配慮しましょう。
まとめ
葬儀に参列する機会は頻繁にはないものです。
そのため、いざ「葬儀に出る」となれば、持ち物の準備に慌てる方が多いでしょう。
そこで、香典や数珠、ハンカチ・ティッシュ、葬儀用のフォーマルなバッグなどを喪服と一緒に収納しておくと安心です。
また、基本的には華美過ぎるものや派手なものは、葬儀には似つかわしくありません。
葬儀は自分が着飾る場所ではなく、「故人を偲びながらお別れをする儀式」です。
基本的なマナーをおさえつつ、大切な故人とのお別れの時間を過ごしましょう。
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