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お通夜・お葬式での香典マナーとは?香典袋の種類や書き方、参列できないときの対策など“香典”の一般的な知識を詳しくお伝えします2024.05.28
“お通夜”や“葬儀”に持っていくことで知られる香典。
訃報を聞いてすぐにでも駆け付けたい気持ちの一方で、
「お通夜に参列したら葬式は行かなくてもよいもの?」
「葬式に行くからお通夜は不参加でも大丈夫?」
「両方に参列するけれど、香典は2回渡せばいいの?」
などの疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
香典の袋の書き方や金額についてもマナー的なことはなかなか分からないものですよね。
故人のことを思いながら持参する香典とはいえ、遺族の気持ちに対して失礼にあたらないようにしたいとお考えの方も多いでしょう。
そこで、今回はお通夜と葬式での香典マナーを徹底解説していきます。
香典は「お通夜」と「お葬式」のどちらで渡すもの?
お通夜にもお葬式にも参列する人にとって、どちらで持参するかが不安ですよね。まずは、お通夜やお葬式の違いから見ていきましょう。
お通夜とお葬式の違いとは?
まずは知っておきたいのが「お通夜」と「お葬式」との違いです。
お通夜は、家族や親族が故人との最後の夜を過ごす式です。昔は、線香・ろうそくを“夜通し”つけて見守っていたのが「お通夜」の由来となっています。
お葬式は、出棺前の儀式で、家族・親族以外に友人、知人らが故人へのお別れのためにやってきます。親しい人が参列するお通夜に対し、葬式はあらゆる関係性の方が参列する場所です。
ただ、最近は「葬式に出られないからお通夜に顔を出す」という友人や知人もいらっしゃいます。
どちらにも参列するなら「お通夜」で渡す方が多い傾向に
お通夜にも葬式にも参列する場合、「香典を2回も包むのだろうか」とお思いかもしれませんが、どちらか1回持参すれば大丈夫です。
一般的に、お葬式に持っていく人の方が多い傾向にあります。
また、どちらにも参列する人が2回香典を持っていくと不幸が二重になることを連想させて、遺族に対して失礼にあたる可能性があるため注意が必要です。
当日は誰に香典を渡す?
故人を亡くし、気を落とされている喪主に直接お渡ししたいところですが、基本的に香典をお渡しするのは会場の“受付”です。
受付では、誰が参列したか、後から分かるように「記帳」を行います。
ただ、「お通夜と葬式」の両方に参列する場合、葬式当日の受付で香典を出さないことに都合の悪さを感じてしまいますよね。 そこで、すでにお通夜で香典を持参しているならお葬式当日の受付にて「お通夜で渡した」という旨をお話するといいでしょう。
香典はいくら渡すの?金額や封筒の書き方について
次に、香典の金額、封筒の書き方についてお話していきます。
香典の金額は故人との関係性による相場を目安に
「少なければ失礼だろうか…」と、香典の金額については不安ですよね。香典の金額は、
・故人とどのような関係だったか
・香典を持参する人の年齢
などをもとに、「多過ぎず、少な過ぎず」にしなければなりません。
参列者から見て「親・祖父母・兄弟姉妹」といった密接な関係性にある場合は、1~10万円の範囲内でお渡しするケースが多いです。
おじ、おば、いとこなど、そのほかの親族の場合は、1万円~程度、職場の同僚、友人、知人なら3000~5000円程度というケースが目安にできるでしょう。
ただし、あくまでも参考程度の目安であり、実際は故人との関係性によって香典金額も変わります。
たとえば、親族間ではお互いの家族が亡くなった際に葬儀に参列し合う関係性です。金額に差異がないように、親族間で「○○円にしよう」と取り決めておくケースもあるでしょう。そういった場合には、参列するほかの親族と相談しながら、香典の額を考えてもいいかもしれませんね。
また、一般的な相場を無視して極端に金額が高過ぎる場合、遺族側のご負担が増える可能性があります。葬儀に参列してもらい香典までいただき、故人を偲んでくれることは嬉しい気持ちの反面、その金額の多さにご遺族に負担な気持ちを抱かせてしまうものは避けたいところです。
故人との生前のお付き合いの内容に合わせて、相場の範囲内で考えることが“マナー”といえるでしょう。
お札の枚数に注意
偶数枚数は「割り切れる」とあって、香典では避けるべき数値と言われています。お札枚数は奇数がよいと言われています。 また、忌み数も避けた方がよく、死を連想させる“4”、苦しみを連想させる“9”などは遺族に対してのデリカシーに欠ける可能性があるため気をつけましょう。
新しい“お札”は入れない
香典には、折り目のない新札は使わず、古いお札を入れるのが一般的なマナーです。新札がタブーとされているのは、「事前準備されていた香典(故人が亡くなる前から用意されていた)」と捉えられてしまうからです。
だからといって「汚れが付着しているお札」「ボロボロ過ぎるお札」は失礼なので気をつけましょう。 もし、「手元に新札しかない」というときは、敢えて折り目をつけておくといいかもしれませんね。
弔問時に香典を渡すのは…?
「亡くなった」という連絡を受けると、まずはとりあえず弔問に駆けつける方もいらっしゃるでしょう。
このときは、まだ葬儀ではありませんので、香典や供物を持参しないのがマナーです。
「香典袋を準備していたのではないか」と思われることや、受付が設置されていないため、いただいた側も管理がしづらいかもしれません。
故人を亡くしたばかりの遺族は、お通夜や葬式に向けての段取りに追われています。
弔問にとりあえず訪れる場合は、故人との対面を手短に済ませ、「お通夜やお葬式に改める」ことを伝えて、早々に引き取ることが大事です。
袱紗(ふくさ)”に入れて香典を持参する
香典は、ポケットやバッグから直接出して渡すものではありません。「ふくさ」と呼ばれる香典用の「布」に包んで持参し、受付で取り出してお渡しするのがマナーです。
袱紗は冠婚葬祭で使えるものですが、“慶事”と“弔事”では色が異なります。 葬儀においては、紺色や藍色、緑色、灰色といった暗めのカラーのふくさを用意しましょう。
葬儀に参列できない場合の対応策
「遠方に住んでいる」「体調を崩して葬儀に参列できない」「どうしても当日都合がつかない」など、葬儀に参列できないケースもありますよね。
そんなときは、
・郵送で香典を送る
・供花を依頼する
・代理人に持っていってもらう
という対応策があります。
郵送で香典を送る
郵送で香典を送るときの注意ポイントは、“現金書留”で送るという点です。
現金は、普通郵便では送られないことが法で定めて禁じられています。香典袋に現金を入れた後、現金書留の封筒に入れて送りましょう。
また、「香典袋」だけを入れて郵送するのも遺族に対して失礼にあたります。葬儀に参列できずに申し訳なかったというお詫びとともに、遺族に対してのお悔やみのメッセージを書き記した手紙も同封することが大事です。
供花を贈る
自分で供花を送る方法もありますが、葬儀会社を通じて依頼することもできます。葬儀場の場所に不安なこともあるため、葬儀会社を通じた方がよいかもしれません。
代理人に代わりに持参してもらう
葬式は突然のタイミングでやってくるため、どうしても行けない場合は代理人に香典を預けてもマナーに反したことではありません。
代理人が香典を持参する際は、受付にて「香典を負担した人」の名前・住所のほか、代理人が訪れたことを表す字として小さく“代”と書いておいてもらいましょう。
宗教別~香典袋の書き方について
香典は、故人の宗教に合わせた袋・表書きにすることが大事です。簡単に、宗教別の香典袋についてまとめてみました。
仏式
香典袋は、「白と黒」の水引がついた白い封筒です。表書きには「御霊前」「御香料」「御香典」「御悔」と書きますが、浄土真宗は「御仏前」と記入しましょう。
神式
神式の香典袋は、白い封筒に「双銀の水引」がついたものを使いましょう。表書きには、「御霊前」「御神前」「御玉串料」「御榊料」と書きます。
キリスト教
キリスト教では、白無地の封筒に“ユリ”や“十字架”のついたものを香典袋に用意します。キリスト教だけに使える袋です。 また「白い封筒」でも代用はできます。仏式や神式と違い、「水引」のついた封筒を選ばなくても大丈夫です。表書きは、「御花料」と書きましょう。
香典返しの相場とタイミング
香典を受けとった遺族側は、香典の金額の「1/3~1/2」の範囲内で、後日“香典返し”の品物を送付することが一般的です。
たとえば、香典の金額が「1万円」なら、3~5千円ほどの香典返しがおおよその相場感となります。タイミングとしては、忌明けとなる四十九日法要を終えた頃です。
ただ、香典返しには「即日返し」といって、当日に品物を持ち帰ってもらう方法も増えています。
お通夜やお葬式に来ていただいた人に、香典の金額にかかわらず「同じもの」をお渡しします。
後日、遺族が発送準備の手間・送料などの負担を軽減できる方法です。
しかし、相場を超える高額な香典をいただいた場合には、即日返しでお渡しした品物とは別に「追加の品物をおくる」というマナーもあります。
まとめ
お通夜にもお葬式にも参列するという場合でも、香典はどちらか1回持参すれば大丈夫です。故人との関係性をふまえた金額を包むといいでしょう。
通常は、関係性が深いほどに金額も高めとなり、友人・知人や会社の同僚といった方々は3000~5000円程度、多くても1万円が相場といわれています。高額過ぎると、逆に遺族に気を遣わせるため注意しましょう。
今回お伝えした香典に関するお話、いかがでしたでしょうか。
遺族側も参列する側も、突然の故人とのお別れでお辛い気持ち。それぞれ細かな作法すべてについては分からないこともありますよね。特に、遺族の方々は葬儀が終わった後にやる事が山ほどありご負担なことでしょう。
私どもは、葬儀に関する不安やお困りのことなどのご相談もお受けしています。四十九日法要などのサポートもいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
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